「紅楼宴」ー大観園の雅趨をうつす宴ーについて
JACCCOは中国文化理解のための文化事業として、2026年4月22日、ANAインターコンチネンタルホテル東京内中華レストラン「花梨」において、中国の古典文学「紅楼夢」の中の料理を再現した「紅楼宴」を開催しました。
中国の四大小説のひとつ「紅楼夢」は、文学作品として大きな影響を与えただけでなく、中国の様々な伝統文化を結実させたものとして知られています。中でも、作品中に登場する料理やお茶、酒は、じつに多種多様であり、中国の食文化の豊かさを象徴するものとなっています。
本企画の発案者の一人、中国の著名な「紅楼夢」研究家である周嶺氏は、ビデオメッセージを寄せ、「『紅楼夢』における飲食遊楽の描写は極めて精緻であり、古今東西の小説の中でも比類がない。そこに描かれる一飲一食は単なる美食の故事ではなく、人物造形、物語展開、雰囲気の醸成、更には思想の表現に資するものである。登場する料理や器物には、事実と虚構が巧みに織り交ぜられており、それは作者の高度な芸術的意図及び哲学的意図に基づくものである」と述べ、「本企画は『紅楼宴』を通じて日中文化交流を促進し、両国の伝統的友好関係の更なる発展に資することを目的とする」と述べています。
また、JACCCOのホームページに「紅楼夢」料理談義1~11を連載された小倉和夫評議員は冒頭の挨拶で、「料理の真の味わいには、感覚だけでなくエスプリ(知性や想像力)が不可欠であり、背景や歴史に思いを巡らせることが重要である。料理と文化・文学の関係に関心を深める中で、中国古典文学の重要性に着目した。日本では古典が読まれなくなっている現状に危機感を抱き、料理を入口として関心を喚起したいと考え、本企画もその試みの一環である」と述べました。
今回のメニューはいずれも「紅楼夢」に言及されている代表的料理の再現で、
「茄鮝」(ナスの冷温和え)
「秘製熊掌」(古式仕立て熊掌)
「鶏蓉燕窩羹」(燕の巣スープ)
「焼鹿肉」(鹿ロースの香り焼き)
「烏参扣鶏」(ナマコと鶏の煮込み)
「杏仁豆腐」(寒天仕立ての杏仁豆腐)
の6品です。
写真をご参照ください。(ただし、熊掌とナマコについては、それを登場人物が実際に食している描写はありません)
また、参加者には記念品として、「紅楼夢」に登場する美女12人の切り紙「揚州剪紙」が贈られました。











